治療について思うこと ②
'18/4/12 (Thu)
①では治らない場合はどうするかということで終わりました。
それから随分と時間が経ってしまいました。
これからその続きをお話ししないといけないわけですが、まずは脱線していこうとと思います。
最近、死というものについて意識するようになりました。
別に私の死期が近いとかいうことではありませんが、また、いずれは死ぬからということでもなく、ただなんとなくということでもなく・・・
自分がそんな状態だと思いがけず目に留まることがあります。
先日の読売新聞で直木賞作家の葉室麟さんの話が載っていました。
葉室さんの作品は読んだことはないのですが、知識としては、元新聞記者で直木賞作家で去年亡くなったということくらいのものでした。
どんな話だったかというと、葉室さんなりの死とは?命とは?といったものでした。
内容は省略しますが、葉室さんはやりたいことの道半ばで亡くなったということも書かれていました。
自分もそうありたいと思っていました。
道半ばで亡くなるというのは残念なことかも知れませんが、最期までやりたいことがあるということは素晴らしいことだと僕は思うのです。
さて、本題に戻ります。
治らない場合は、考える、調べる、発想を変える、などのごく当たり前の事をします。
考えたり調べたりすることは、その症状についての再確認ということだけではなく、患者さんの日常の行動の何がその症状を長引かせるのかということに重点を置きます。
同じ症状でも患者さんそれぞれに原因となるものが違います。
特に治らない場合というのは、意外な日常の行動に原因があったりするからです。
そして、発想を変える時に役に立つのが、治療とは全く関係のない事の経験だと思います。
これはどんな仕事にでも当てはまる事なのだろうと思います。
仕事で行き詰まった時には仕事とは全く関係のない事の経験が活きてくるのだと思います。
つまり、それが先生の言っていた『治療とは関係のない打ち込めることを何でもいいからやりなさい』ということなのだと思います。
どんな仕事でもその仕事に真摯に向き合って当たり前のことを黙々とやり続けることで新しい発見や楽しさが得られるのだと思います。